2026年10月01日

No.2424 東邦HDの買収防衛策差止で盛り上がっているので買収防衛策の歴史を振り返る

今日のコラムはムダに長いです。買収防衛策を知っている方にとってはあまり価値の無い話なので読まなくてOKです。知らない方は時間のあるときに読んでください。
私、1997年4月に野村證券に入社しまし4月5月は研修で横浜にいました。その後6月に引受審査部に配属されましてIPOやファイナンスの引受審査を6年やっておりました。
その後、2003年4月からIBコンサルティング部という部署に異動し、そこで買収防衛策・敵対的買収の攻めるほう・アクティビスト対応・コーポレートガバナンスに関する仕事をしてきました。もうこの仕事を23年もしています。
買収防衛策の相談が上場会社からあったのは、たしか私が配属される少し前だったようで「米国のポイズンピルという仕組みを日本でも導入することはできないのか?」という相談でしたが、実は日本で米国とまったく同じポイズンピルという仕組みは導入できないのです。米国のポイズンピルってたしか「新株予約権付株式」という発想であり日本ではそういう仕組みの株式は発行できないので(ちょっとあやふやな記憶ですが)。
そういった時代に長嶋大野常松法律事務所の藤縄憲一弁護士が考案したのが「事前警告型ルール」です。事前警告型ルールとは、上場企業が買収提案をされた場合に、その提案内容(買収者グループの概要や買収目的、買収価格の算定根拠、買収後の経営方針など)を取締役会や株主をはじめとしたステークホルダーがきちんと検討するための時間確保を目的にした自主ルールのことです。具体的には、自社の株式を20%以上取得しようとする買収者に対して、詳細な情報提供を求める内容になることが多いです。
ちなみに現在の「有事型買収防衛策」も事前警告型ルールの1つですが(正確には「事前警告だよね?」というケースもあるということ)、当時から藤縄弁護士は「こういった事前警告型ルールを平時のうちに導入しておくという考えもあれば、ことが起きてからの有事に導入するということもある」とおっしゃっていたと記憶しています。
日本の買収防衛策(と藤縄弁護士は考えていないと思いますが)の礎を築いたのは藤縄弁護士です。

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