2025年07月25日

No.2085 よくこんなことを言えるなあ・・・

以下日経の『みずほ証券系、IRコンサルティングを資本政策の入り口に 人員5割増』という記事に

・みずほ証券は上場企業の投資家向けIRコンサルティング事業を拡大する。子会社でIR・SRのコンサルティングを手がけるみずほIRの山崎栄一社長が方針を示した。IRコンサルティングを入り口に、政策保有株式の売却などの資本政策に関わる案件の獲得につなげる

・みずほIRはアクティビスト対応やIRの支援でみずほ証券と協業を深める。M&A助言や証券化といった同社の投資銀行ビジネスの案件の増加も目指す

とあります。

私はそもそもIRコンサルティングというビジネスが上場会社にどれほどのメリットがあるのか非常に懐疑的なのですが、しかし、この記事に書いてあることはかなり質が悪いと感じています。IRコンサルの「主な」目的を、顧客である上場会社のIRではなく、支援会社や証券会社のお金儲けです!と声高らかに言ってしまっているからです。

IRのアドバイスが顧客の企業価値・株主価値向上ではなく、「政策投資株を売却させることやM&Aをさせることで、金融機関グループのフィー獲得につなげること」になっています。そりゃ、みずほさんが腹の内でそう思うのはいいですよ。でもこれを大きな声で日経新聞のインタビューで答えますかね?ということです。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2114I0R20C25A7000000/

当たり前ですが、金融機関のビジネスは慈善事業ではありません。営利目的です。しかし、そのビジネスがあまりにも自社の利益しか考えていないものであれば、お客様から依頼されることはありません。

以下の記事も以前まとめたことがありますが、上場会社が本当に気を付けるべき相手はアクティビストではなく金融機関ではないかと思わざるを得ませんねえ・・・。

https://ib-consulting.jp/column/5548/

「貴社なんてあっという間に買収されますよ」とある上場会社は証券会社に言われたそうです。その会社の安定株主比率はそうとう高いのですが・・・。で、次に証券会社が言ったのは「もう非公開化するしかありません!」 なんと品のない営業をするのかと耳を疑いました。

上場会社が非公開化をしたいのならすればいいと思いますよ。ただ、非公開化は買収防衛にはならないということを肝に銘じたほうがよいです。PEファンドによる非公開化は買収されるということです。

PEファンドに頼らない非公開化、有利子負債による非公開化は「その借金、誰が返すの?」ということです。従業員が一生懸命働いて稼いだお金が有利子負債の返済に充てられます。創業家の相続税対策のために、従業員が稼いだ利益が利用されるということですね。これほどおそろしい非公開化はないと思います。

IRコンサルティングを入り口にして金融機関は、

・上場したままでも経営改革なんてできるのに大義・意味のない非公開化

・ファン株主の獲得などにつながらない個人投資家向け売出し

・不必要なM&A

という大儲けできる出口を探っているということです。上場会社の皆さんは日ごろから訓練しておかないと、平時・有事の対応を見誤るということです。

 

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