2025年05月12日

No.2018 牧野フライスの買収防衛策は買収防衛策じゃないし、ましてや劇薬でもない

以下のようにニデックが牧野フライスの買収防衛策を「(対抗策が許容されれば)経営陣の意に沿わない買収提案がたやすく阻害される。当社に甚大な経済的損害を被らせる劇薬」と批判していますが、牧野フライスが導入した買収防衛策は単なる時間確保だし、買収防衛策でもなければ劇薬でもありません。そもそも日本の買収防衛策が劇薬になりようがないことはニデックのLAであるTMIがわかっていることでしょう。
なお、ニデックは買収防衛策を理由にTOBを撤回しましたが、これ、ホントにそれだけが理由だとしたらおかしいですよ。買収防衛策が撤回理由なのだとしたら、少なくとも地裁の判断はおかしいとして高裁に抗告すべきだし、買収防衛策議案が株主総会で否決されるよう、牧野フライスの株主に対して反対するよう呼びかけるのが普通ではないでしょうか?高裁に抗告したけどダメで、かつ、牧野フライスの株主総会でも買収防衛策が可決されてしまったら(株主構成上その可能性は低いし、かつ、株主総会までいったらその時点で時間の確保という目的はすんでいる)、その時点でTOBを撤回すればよい話です。今、買収防衛策を理由にして撤回するのはおかしいのです。
またニデックの経営陣は「これ以上時間をかけられない」と言っているようですが、おかしいです。当初予定していたより1カ月TOB開始時期を遅らせればよいだけの話。そもそもたったの数カ月ですらガマンできないのだったら、敵対的TOBなんてどこの会社に仕掛けても成功しませんよ。ニデックは何か別の理由があってTOBを撤回したのでしょう。マスコミのみなさん、がんばって理由を探ってください!
さて、今回のコラムでは、①牧野フライスの買収防衛策が劇薬ではないこと、②ニデックがTOBを撤回した真の理由とこれから想定される牧野フライスをめぐる動き、を単なる想像力をもって解説します。かなり長文ですので、みなさん、気合を入れて読んでください!

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