2024年07月12日

No.1818 ストラテジックキャピタルが変更報告書を提出!!!

さて、このコラムは本日14:15に書き始めたものです。まあ確実に売ってますよね、という前提で書いています。売っててくれないと、このコラムがムダになります。

以下のコラムでも書きましたが、そりゃ売りますわな。

https://ib-consulting.jp/column/5244/

お!ストラテジックキャピタルが変更報告書を提出しました!旧村上ファンドはだいたい16:00過ぎに大量保有報告書・変更報告書を提出するので、まだです。もちろん売却していない可能性や連休明けの可能性もありますけどね。

ストラテジックキャピタル・・・はい、売却しました!!!保有株数8,869,000株(総議決権280,655個に対する割合31.60%)が0株(議決権割合0%)に減少しました。全株売ったんかい!

なぜ丸木さんのストラテジックキャピタルはダイドーリミテッド株を売却したのでしょうか?誰でもわかりますね。本業の立て直しはどうでもよく、不動産を原資にした大規模株主還元を公表し、株価が期待値を上回ったので売却したということです。これから本業であるニューヨーカーやブルックスブラザーズの立て直しが始まり、当然投資やコストが発生するのですから、先人が残してくれた不動産を原資にしたいわけです。その一部とはいえ、総額130億円ほどの大規模株主還元を行います。

この大規模株主還元はいったい何の結果、成果を株主に還元するのでしょうか?過去の不動産投資の成果を、これから本業の立て直しでいくらの投資やコストがかかるかわからない状態のダイドーリミテッドが「今」の株主に還元します。過去の不動産投資の成果を今の株主にです。当然、成果というのは過去のものですから、それを還元するのはおかしいことではありませんが、本当にダイドーリミテッドは今このような大規模株主還元をすべき会社なのか?ということです。一般常識で考えておかしいです。「これがアクティビストの常識じゃ!」というなら、アクティビストの常識=世間の非常識です。

丸木さんは以下のプレスリリースでこうおっしゃっています。

https://stracap.jp/wp2/wp-content/uploads/2024/07/81b9d3aafc50738a4c21aa8129841d18.pdf

 

以下のコラムでも書きましたが、これはダイドーリミテッド株を売却したことのやっぱり「言い訳」でしたね。「いや、オレがやれって言ったわけじゃないよ。会社が勝手にやったこと。でも株価が上がったから出資者への説明責任もあって売らざるを得なかった」ってな感じでOKですか???じゃあさ、本業立て直しのために取締役を送り込む目的の株主提案に賛成してくれた株主に対する説明責任はどうよ???「株価上がったんで売っちゃいました!サーセン!」って感じ?

https://ib-consulting.jp/column/5244/

そもそもアクティビストはアパレル事業のプロじゃないし、目利きもできんでしょう?だから丸木さんの狙いは不動産だし、正直、そこにしか関心はなかったでしょう。今回、不動産を原資にした大規模株主還元を実施すると公表したら当然「売り!」という判断になるわけです。当たり前です。だってニューヨーカーやブルックスブラザーズが本当に立て直せるのかわからないんですから、このまま持ち続けても株価が下がっちゃうだけと考えるでしょう。

丸木さんのアクティビストには珍しい人としての心やこれからのストラテジックキャピタルの投資戦略に与える悪影響を考えると、私は少しだけ丸木さんが売っていない可能性もあると見ていました。

まず「人としての心」ですが、私は丸木さんを知りません。新入社員のころ、何度かお見かけしたことはありますが、雲の上の存在だったのでしゃべったことなどありません。ただ「この人、アクティビストだけど悪人顔じゃないな」と思ったので。はい、ただただそれだけの評価です。悪い人じゃないと思います。

それと「ストラテジックキャピタルの投資戦略に与える悪影響」についてですが、今回の行動はアクティビスト丸木さんにとって本当によかったんですかね?丸木さんが忌み嫌い「寄生虫」と罵る企業防衛関係のアドバイザーは「よし!これでストラテジックキャピタルに投資されても、この人たちは短期的な暴利をむさぼるアクティビストですよ!会社の中長期的な価値なんて考えていません!株主全体の利益じゃなくてただただ自分たちさえ儲かればいいと思っているひとたちなんですよ!」というネガティブキャンペーンの材料に使えると考えるでしょうね。当然、私はそう考えました。

これ、私だけじゃなくて株主でもそう思っている人がいるんじゃないでしょうか?「株式市場は生き馬の目を抜く世界だから、いつ売ってもいいのはわかってる。でも今回のストラテジックキャピタルのやり方は「やりすぎ」じゃないの?」って。

投資家は言い訳を嫌う種族だと私は評価しています。「市場がおかしいんだ!」「あの野郎!もうけやがって!」って言わないでしょ?言ったら恥ずかしすぎます。自己責任の世界ですから。でもそんな投資家ですら今回のストラテジックキャピタルの行動には「さすがにこれから立て直しをしなくてはならないダイドーリミテッドに、こんな非常識な規模の還元を「今」やらせるかね?」と思ったのでは?良識のある投資家ならそう思うでしょう。「さすがにこの還元を今やられたら、内部で本業を立て直そうとしている従業員はやってられないだろうな」と。ホント、ダイドーリミテッドの従業員はどう思っているんでしょうね?

すべてのステークホルダーの中長期的な企業価値、株主価値、ダイドーリミテッドの競争力を考えたら、丸木さん、今回のダイドーリミテッドの還元は正しいことだと言えるでしょうか?

もし「正しい!」とおっしゃったら私は「じゃあなぜ株を売ったんだ!なぜ売り抜けたんだ!」と言いたいですね。中長期的な企業価値・株主価値につながる株主還元だと思うなら、今売るなよ、と。今回の還元をきっかけにどんどん成長するんだろ?だったら株をもてよ、と。でも本音では「ここが天井」と思ったから売るんでしょ?

本来丸木さんはダイドーリミテッドがこのような狂った株主還元を実施すると公表した7月4日に、すぐにダイドーリミテッドにコンタクトをとって「やめるべきだ」と進言すべきだったのでは?議決権の32%を持つ丸木さんなら言えることだし、止めることもできたでしょう?しかし丸木さんはダイドーリミテッド株を売却しました。本業立て直しへの興味はもうないということですね。昨日買って今日売ったら、明日会社がどうなろうと知ったことではないってのが株主なんでしょ?ですよね?せめて本業立て直しの道筋が見えるくらいまでは持つべきだったのでは?株主提案をした株主の責任として。

https://ib-consulting.jp/column/5241/

最後に一言。経営者・従業員の皆さん、これがアクティビストです。

 

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